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基礎の凍結深度について

凍結深度とは?

 

凍結深度とは地盤の凍結が起こらない地表面からの深さを言います。

地中にある水分が冷やされて氷へと凝結する過程で体積が膨張(約9%)します。水が氷へと変化するときの膨張力は温度によって異なりますが、実験によると-5℃で60MPa(約612kgf/㎠)といった値もあるようですので、住宅程度の建物を持ち上げることなどさほど難しいことではありません。

 

建物が持ち上げられると、基礎にひび割れを生じさせることがあり、また水分の多い地盤箇所や日影の地盤面の方が凍結深度が深くなることから膨張力やその幅は場所的に異なり、浮き上がりの程度にはバラつきが生じてしまうため基礎やその上の建物に歪みを生じさせる重大な結果へとつながる可能性も考えられます。

建物が持ち上げられるのは別としても、寒冷地において犬走のコンクリート等の外部コンクリートが凍結による影響で割れてしまうことはそれほど珍しいことではなく地震によるひび割れよりも凍結によるひび割れを疑った方がいいくらいです。

 

各地域による取り扱い

 

冬場において温かい地域、群馬県でも南部地域にあってはさほど意識されることはありませんが(基本的な設計でも根入れ深さは30cmほど確保されている)、長野県や群馬県北部、その他においても標高の高い地域では凍結深度への配慮が必ず必要となってきます。

建築基準法においても施行令38条第3の規定を受けた建設省告示第1347号第1-3-四において根入れの深さは ・・・凍結深度よりも深いものとすることその他凍上を防止するための有効な措置を講ずること。と定められております。

そして、地方公共団体はそれぞれの地域の実情に応じて条例により必要な制限を附加することができことから(法第40条)、自治体によっては凍結深度を条例や規則によって定めている所もあります。

凍結深度を算定する計算式も幾つかあるようですが、気候を相手とした不確定要素が大きいことから、寒冷地で建築を検討する際には各自治体や機関が公表している数値を先ず落とし込むのがいいかと思われます。

以下が凍結深度を定めている主な自治体です。

 

軽井沢町 凍結深度70cm以上

長野市 45cm以上とし、標高が概ね800mを超える地点においては60cm以上

 

実は規定している自治体はそんなに多くなかったりします。

群馬県においても凍結深度をよく検討しなければならないエリアは多いのですが、特段設けられていないようです。

多くの自治体が設計者の個別の判断に任せています。

よって、自治体が数値を定めていない地域においては、近辺の自治体の公表している数値を参考にしつつ、標高差や当該建築予定地等の個々の事情を勘案し、また経験則に寄る部分も大きいですので当該地域の基礎業者さんや設備業者さん等からの情報も参考にしながら検討されるのがベストかと思われます。

 

 

 

基礎工事と凍結深度について

 

凍結の体積膨張により主に重大な結果を及ぼしやすいのが地盤凍結です。

実はコンクリート自体も水分を含んでおりますので自身も凍結による損傷を受けることがありますが、それが表面的な損傷で補修可能であるのに対し、地盤の凍結は構造的な損傷につながり補修が困難な上、大きな経済的負担を及ぼすおそれがあるからです。

 

凍結深度以下の基礎の根入れ深さとはフーチン(基礎底板)の下面でカウントされます。それより更に下部の割栗ないし砕石事業部分ではありません。余裕をもってここが問題にならないくらいまで基礎を深くするのは自由ですが、基礎をいたずらに深く設計すると基礎工事自体が建築総工費の中で大きなウェイトを占めることから建築予算を圧迫してきますので、オーバースペックとなり過ぎないようにフーチンの厚さ(15cmほど)も含めた凍結深度以下となるように設計されます。

べた基礎の場合にあっては、外周部の落とし込みの底盤となります。内部のスラブ盤下面は当該底盤よりも20cm~30cm上がっているのが通常ですので、凍結深度以下にコンクリート下面が存在していないのですが、建物自体が傘の役割となることから膨張の原因となる地盤面の水分が微小でありさほどの影響はないだろうという考えのもと行われています。

外気温が非常に低くなる地域では基礎外周面で断熱区画する工法も見られたりします。

 

その他、駐車場や犬走りコンクリート、アプローチにコンクリートを使う際にも同様に外周面の落とし込み部分は凍結深度を考慮する必要があります。

また、当該コンクリートが何かの構造体と接触している箇所で、口が僅かに開いた部分から水が差し込みそれが凍結・体積膨張の原因となってコンクリートを破損しているケースも少なくありませんので、寒冷地においては端部が完全に開放されていない外周部面においても水が浸入しないようなコーキング処置等の工夫が必要となります。

なお、雨水の場内処理先として浸透桝を利用するケースがありますが、寒冷地あっては基礎付近に設けるのは注意が必要となります。

 

 

 

 

 

 

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